踊る水疱瘡

エロゲの感想を綴ります。 僕なりに考えたことが少しでもあなたの心に刺さったならうれしい限りです。 ブログ名に深い意味はありません。

エロゲ

月の彼方で逢いましょう 感想

近々FDが発売されるということでやりました。

結論としては、結構満足です。
複数ライターということでかなりおそるおそるプレイしていたのですが、さほど気にならなかったですし、個人的にそこまで悪いと思ったところはありませんでした。灯華ルートがどうしようもなかったにしろ、それについてもそこまで叩く気にはなれません。

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正直つまらなかったです。あまり詳細に覚えていませんが、つまらなかったことは覚えています。要因は間違いなく灯華ですね。灯華が嫌いだと、「なんだこのビッチは」と延々に呟き続けることになるのではないでしょうか。(逆に灯華好きなやついんの?って問いたい)

個別ルートについて

攻略順は 栞菜→きらり→霧子→聖衣良→雨音→灯華→うぐいす でした。

栞菜ルート
中盤までキャラゲーのような話がだらだらと続いていましたが、終盤にかけてぐっと惹きつけられました。起爆剤は編集長の言葉だったような気がします。じれったくも現状を打破できず、主人公は担当としての責任を感じますが、暖かくも厳しい意見をくれる編集長は物語に深みを与えたように思います。主人公が栞菜を追って北海道に飛んでからは、息をするのも忘れてプレイしました。

きらりルート
最初から最後まで本質しか言わなかったキャラ。主人公が出版社勤務であるというあまりみない(?)設定を生かした無難な話でおもしろかったです(こなみ)
月の彼方で逢いましょう  2020_03_14 23_51_10


霧子ルート
三十半ばのキャリアウーマン霧子が母親から婚期を心配され、半年だけ婚活することに。そして、たまたま婚活会場に居合わせた、同じ出版社勤務の主人公とそれをきっかけに距離が近づいていく。
個人的には、霧子の母親のおせっかい具合がいい感じにうざくておもしろいなぁと思いました。(リアルの親はマジでうざい。)また婚活会場にいた主人公ですが、記事のネタ集めのためにいるんですよね。それがまた出版社勤務である設定を生かしていて、おもしろいなぁと思いました。
霧子は他ルートでかなり魅力的な人に映っていたので、プライベートでみせる不器用さみたいなギャップが見れて楽しかったです。

聖衣良ルート
個人的にスクール編とアフター編で好感度が逆転したキャラ。スクール編ではガキのくせに生意気なだなと正直思っていた。しかし、スクール編の終わりで好感度が一気にあがったのだ。自分でもよくわからないけど、この一枚のCGみて好きになった。はて?
月の彼方で逢いましょう  2020_03_08 22_29_12

また、アフター編ではjkになった大人な聖衣良ちゃんの声が見事にはまっていたように思う。声優の名前を覚えるのが苦手な僕でもこの声優の名前(白月かなめ)はさすがに覚えた。というか脳に刻まれた。
このルートはとにかく優しかった。聖衣良ちゃんが味噌汁を作ってくれるのでなんだかとても癒された。一家に一台聖衣良ちゃんよこせ。
とはいえスクール編で聖衣良ちゃんは子供扱いされるのを嫌がっていて、それを生かす形でまた違ったアフター編を展開することもできたんじゃないかとも思った。たしかに大人になった聖衣良ちゃんといちゃいちゃ同居する話もひとつではあるが、スクール編でなにか決定的な事故が起きてアフターに続く、みたいな。もうちょっと濃い話を期待した自分でもいたかなっていう感じです。

雨音ルート
とにかくかわいい。スクール編中盤ではかわいいがすぎて少しうざいなと思ったけど、主人公と結ばれてからはいっそうかわいい。徐々にセリフが洗練されていったようでした。また、初夜で積極的な姿勢を見せられ、うおおおおおおおとなった。
シナリオは、デバイスを通じて過去とつながり、涙を誘うものでしたが、わかっていてもうるっとくるものがありました。思うに、ポール・グレイがしっかりと描かれていたからなんですよね。晩年に発狂した天才。我々の想像もしえない努力の積み重ねや熱意、そして雨音に対する自責の念がリアリティをもって流れ込んできました。ポール・グレイという存在は当たり前にフィクションですが、重なる実在がいたからこそ、このリアリティを経験できたと思います。言わずもがスティーブ・ジョブズですね。
あと個人的には、シトロン社ってのがツボでしたね。シトロンはフランス語でレモンを意味しますから。レモン社だったら、あまりに滑稽すぎる。

灯華ルート
最初から最後まで嫌いなキャラだった。
シナリオは言うまでもなくくそだったけど、ひとつ光る点があったのでそれについて述べる。それは、主人公が過去で結ばれたことだ。童貞の主人公は、灯華と結ばれた過去の自分とチャットのやりとりをするのだが、それはちょっとおもしろかった。過去の自分から童貞卒業を知らされる童貞、今どんな気持ち?
しかし、同時に難しさもあった。過去の主人公が灯華とエッチするシーンはあまりにも興奮しない。嫌いだからそうなのだが(灯華のことが好きな主人公ももくそなのだが)、なにより困惑している現在の主人公の顔がちらつくのだ。そして、この置いてけぼり感をくらった現在の主人公はまさにプレイヤーを鏡写しにしている。僕はこのときどういう視点を保てばいいのか分からなかった。過去の主人公の目線になって灯華とのえっちを楽しむべきか、現在の主人公の目線になって――。とにかく、可能性は見て取れたけど、その可能性に潰された残念なルートというのが僕の感想だ。

うぐいすルート
僕の中では、正直影が薄いキャラだった。先輩風をふかすもうすぐいなくなる生徒といった感じだった。だからか知らないが、主人公と結ばれてもあまりなにも思わなかったし、学生の恋愛なんてこんなものかと達観したかのように思っていた。
そして、あっけなく死ぬ。死に際に泣くことはなかったが、その後の朗読はまぁよかった。詳しく言うと稚拙になりそうなのでやめておくが、すっと心に入ってきた。そして、ここらへんで終わりかなっと思っていたらまだあった。うぐいすの死を受け入れてから新薬ができたようだ。遅れながらの希望の発芽は絶望だった。主人公は自暴自棄になるも本質しか言わないきらりに助けられ、再び生きることを決心する。
その後の展開はちょっと変わっていた。生きることを決めた主人公であったが、やはりまだ心残りというか消化しきれない気持ちが残っていたのだろうか。過去の自分に「後悔するぞ」と送りまくる。この絵はなかなかにシュールだったが、今考えるとちょっと染み入る。
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そうして主人公は違う未来でうぐいすと出会う。この場面は結構素敵なんじゃないかと思う。たしかにメッセージによって過去は変わったが、その本質は文字の羅列ではなく「思い」のように思えるからだ。このルートで主人公は過去の自分に具体的にこーしろ、あーしろというメッセージを送っていない。送ったのはあくまで「後悔するぞ」だ。その行動は、うぐいすを亡くしたけれど生きることを決めた主人公のいわば妥協点のようなものに思えるし、それで過去が変わったとして誰に責められよう。未来からの思いが意識できないレベルで伝わり、自分の意志で行動し新たな未来を切り開いたならそれは素敵なことだと僕は思う。






青い空のカミュ 感想

哲学的なお話を期待して手に取ってみた。
今回の感想はかなり抽象的になりそうなので、プレイ済みの人こそ読んでほしいなぁと思う。

終えてみた今の気持ちを正直に吐露してみよう。
「なんだこりゃ」

はじめは、テキストの言い回しから認識に関するテーマをものすごく感じたので、
あの世界そのものが彼女らの認識が作り上げたものだと思っていた。
しかし、座敷童が存在してあの世界が実際に存在していると言うのだから、そうなのだろう。
もっとも、彼女の発言によって世界の存在は証明されるわけではないのだが。
で、そこらへんを考えてみたい。
加えて青空について。

最終的に蛍は元の世界に戻される(?)わけだが。
そこに燐の姿はない。
その場面で流れたテキストはやけに対比を強調するので私の目には印象的に映った。
燐と蛍もまた対照的だと言いたいのだと思った。(青と白も同様だ)


では、あの世界はなんだったのか。
それはよく分からない。
しかし、思うに二人だから成り立っていた世界なのだろうと私は思う。
青と白の調和がとれてなりたつ世界なのだ。どちらかが欠けては成立しない。


それは、攻略中に考えさせられたことでもあった。
二人は一緒にいると強くなるのだ。
もちろん、物理的にではない。精神的にだ。
世界の構造を把握し、それでも立ち向かうってのは一人じゃ無理だ、すくなくともあの世界じゃ。
そういう意味でシナリオに暖かみを感じたエロゲだった。

そして、ともに時間を共有することで見方の違いが鋭さを増してくるのかもしれないとも思った。
二人はいっしょにいると強くなる、私はそう言った。
しかし、当たり前だが自分の生き方については自分で決めるべきなのだ。

彼女らはそれに気づいたのだと思う。

そう考えるとカミュの言葉も効いてくるのではないか?
あの、、、ちゃんと思いだせないけど、
 絶望に慣れるのは絶望よりも悪い
みたいな言葉。

燐はどうなったのかは知らない。
個人的にはあの世界は崩壊したのだと思ってしまうけれど(だって実存するか誰にも分からなくなっちゃったんだもん)白の世界で生きているのかもしれない。



最後に
こうして考えてみるとなるほど神ゲーかな?と思ってしまうからおもしろい。
さすがに、神ゲーではないにしろ、十分楽しめる作品だった。えっちもよかったしね。
次はなにやろーかな。















グリザイアの果実 感想

はい、今回はグリザイアの果実です。

購入に至った理由
アニメは見たことあって、心に残った作品だったので今回手に取ってみました!

さて、感想を綴っていこうと思うのですが、
しょーじき、蒔菜、みちるルート以外はあまり心に残らなかったので割愛です。。。
お好きなルートがあった方には申し訳ないです。。。。
(僕が感動できなかったのが全面的に悪いんです。
 初めてやるエロゲがこれだったら泣いてたと思いますのであしからず。)

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正直苦痛だった。
テキストが苦痛。
漢字が多くて読みたくないなと思ってしまい、自分が日本人であることを疑い続ける羽目になった。

内容は、
雄二くんがとにかくおせっかいをやいて仲を深めていくといったもの。
とにかくスピード感がすごく、たいしておもしろいわけでもなかった。

しかし、個別に入るためには必要な処置であったと言わざるを得ない(主人公は転校生なので)ので、あまり文句を言う気はない。


蒔苗ルート

ライターが共通と同じと知り、がっかりさせられながら進めた。
序盤は、退屈そのものだったが、中盤にかけておもしろくなった。
要因は明確である。
雄二くんが蒔菜ちゃんのパパになったからである。こうして、ライターの書くテキストも柔らかになり、僕でも読める代物に変貌したわけだ。
と冗談めいていったが、まじでおもしろくなったんだよ。
このCGですべてが救われた。
はじめてこのゲームを選択してよかったと思える瞬間だった。
箱庭のような雰囲気の校内で遊ぶ図、これが俺の求めていたものだった!
これだよこれ
ねんね

あとこれも!

バイク


二人で雄二君が師匠と過ごした別荘に行くんだけど、他ルートと違った気色があった。物語の核心を
なめまわしている感じ。
蒔菜ちゃんのパパ(雄二くん)を伺う視線は、とてもやさしかった。



終着へ。
そこからは逃亡の物語。
襲い来る敵から逃れることを決意した雄二くんと蒔菜ちゃん。
雄二君はなんども追っ手を撃退する。
無双、無双!
傷つきはしたもののハッピーエンド!
うーん。。。ながい!
これからなにかを感じ取るのは無理だった。(感想を短くまとめるのも言わずもが)


みちるルート

みちるルートは最後にやったが、正解だったと思う。間違いなく名ルートだったのではないか。

みちるは二重人格で、序盤の展開からよかったと思う。
もう一人のみちるが雄二くんとキスをし、そこから物語が展開していく。

印象的だったのは、みちるがよくネコといっしょにいたことだ。
表情がコロコロと変わるみちるはまさにネコのようだなと思った。
と同時に、物語の展開は、ネコがひとつのキーになってくるのではないかと思った。
よくネコは死に際に姿を消すというし、ネコもしくはみちるが姿を消すのかなぁなどと
なんとなく考えていた。

しかし、ネコは無残にも車にひかれて死んでしまうのでした。
ここは正直つらかった。
なんでそうも交通事故が好きなのか、他の選択肢もあったんじゃないか!と このときは 少し思った。
(他のルートで交通事故はお腹いっぱいだったのだ)

そして、みちるは、雄二くんとのデートごっこを通じてどんどん本気になっていく。
雄二くんは雄二くんで、それは依存だ、甘えだと罵り、自ら葛藤しながらも普通にセックスして気持ちよくなってしまう。
みちる√11

このときはじめて風見雄二という人間が見えた。
この瞬間にこのルートがすばらしいものになった。

終着へ。
みちるはもう一人の自分に完全に主導権を渡した。自分を暗い闇の底に沈めて。

しかし、雄二くんはそれを赦さなかった。もう一度みちるを浮上させ、問いかけた。

でた一言は「しにたい」だった。

そして、雄二くんはみちるを殺すことを決めた。


みちるは目を醒ますと死んでいた。

体がどうしても動かない。棺に入れられ、寝そべっているらしい。
みんなの声が聞こえる。そして、棺の中にみんなの手紙がいれられた。
雄二は死を宣告し、私を土の中に埋めた。
棺の中は真っ暗だった。

これが死、なのかもしれないと思った。いろいろなことを考えた。
まだ死にたくなかった。

死なないためには、足掻くしかなかった!
力いっぱい天井を叩いて叫んで、生きた。

泥にまみれたみちるを雄二は引っ張り上げた。やさしそうな笑顔でもって。
埋められて三日が経過していたようだった。

その後、二人はいっしょにお風呂に入ってえっちをした。
本当の愛を感じながら、みちるは騎乗位をした。

みちる√13

そこからは少し蛇足だった。
もう一人のみちるは、みちるの受けた臓器提供によるものだったようだ。
なんと、みちるもまた交通事故で死にかけたらしいのだ。そうですか。。。

二人は、もう一人のみちるの家族に会いに行った。このときのノリは雄二くんのアメリカ的なノリが発揮され、高評価。


といった感じ。長々とストーリーを言ってしまった。

終えてみると、みちるは全然ネコなんかじゃなかった、と思う。
いや、ネコだったかもしないが正しいか。みちるは自ら生きたいと願った。
そうして死の箱からみちるは抜け出したのだ。

シュレディンガーのネコというのはばからしくもある。
観測されるまで生死が決定されないなら、箱をぶち破って抜け出せばいいのだ。
そうすれば、生が観測され決定される。

そう思えば、ネコの死は必然だった、と私は思う。









恋二、甘味ヲソエテ 感想

今回は「恋二、甘味ヲソエテ」です。
CANVAS†GARDENさんの作品ですね。
初めて聞いたとき、なんておしゃれなネーミングなんだ!と思った記憶があります。
すこし腹立たしいですね。


はい、そういうわけでやっていきましょう!


はい、感想です。

「シエルちゃんがかわいい」

この子の制服だけ異常にかわいい気がします。
私が色眼鏡で見ているからでしょうか。
(シエルちゃんはシエルちゃんを纏っているから?)
のえるちゃんはかわいいな

そして、私のことを「おにいちゃん」と呼んでくれるんですね。すばらしい。
何度脳髄が吹き飛んだことか。(上級おにいちゃんが満足できるものだったかは知りません)
だってお兄ちゃんの妹ですから (2)

シエルちゃんについてはそんな感じです。今回は出番少な目のよう。彼女のルートは続編のようです。




シナリオなどに関して。共通はそれなりによかったと思います。
主人公が越してくるところから始まり、ちょっともたついてるところはありましたが、
(いや単に主におばさんしかでてこなくて、いらいらしただけなんだけど)
画面に色が映えはじめてからは、一気に楽しくなりました。テキストは若干退屈ではありましたが、かわいいは正義なのでした。
こ

人はかわいいものに惹かれるのです。
そんな彼女らを看板娘に添えたカフェは、オープン初日から盛況でした。
忙し気にあっちこっち、いったりきたり、慣れないながらも一生懸命な彼女らは、私の心を満たしていきます。
ちょっと、ほんのちょっとだけ、カフェで働きたいなぁと思いました。
働いている時の雰囲気、よかったのです。

あと、お客さんに話しかけられて照れる女の子ってなんかいいです。誰よりも近くで見れる主人公の特権ですね!
羨ましいです。



そんな感じで暖かな日常が過ぎ、個別ルートに入っていきます。

しかし、嵐がきました。
前触れはありませんでした。
あまりにも突然すぎたのです。
個別ルートに入った途端、待ってましたと言わんばかりに動き出す刺客たち。
主人公に好意を抱いていた女の子による嫉妬、厄介おぼっちゃま。
後者については意味がわかりません。シリアスな展開を受け持つとCANVAS†GARDENに約束してしまったのでしょうか。

長い長い溜息のすえに嵐は去りました。
主人公は幸せそうでした。


おしまい。

恋と選挙とチョコレート 感想等

というわけで、エロゲの感想を軽く綴っていこうと思います。
記念すべき第一作目は「恋と選挙とチョコレート」です。
op

すみません、特別な理由はありません。最近やったからです。
好きな作品ですら記憶が薄れ始めている老害にはこの選択が最もに思えるのです。

さて、という訳で感想です。
「苦さが癖になる」
です。一言でいえば。
この作品は、選挙が大きなイベントになってくるのですが、けっこう人の醜い面というか、利己的な面を躊躇せずに描いています。ゆえに、ちょっと冗長さが目立ったりするのですが、
私はその苦さが癖になりましたね。他の作品では味わえない感覚だと思います。
そして、部活での日常がよりいっそう引き立って感じられ、これまた妙な感覚です。
と、いうのが良かった点です。

悪かった、人を選ぶなぁ……という点ももちろんあります。
ずばり、それは、幼馴染の千里がうざいという点。
まずそこで多くの人がふるいにかけられます。
エロゲを物語として楽しめる人はそう問題にならなそうですが、そういった人でも結構きつく感じると思います。
あと、彼女のルートかなりやばいんですよね……

そんな感じでしょうか。
まとめると、「まぁ、うまくまとめた作品だね」って感じでしょう。
と、どうしても上から目線になってしまう!しょーがない!

といった具合でしょうか。初めて感想をブログに綴ってみました。
体がネタバレを拒絶してしまいましたね。

これからもこんな感じで書いていこうと思いますが、突然の路線変更もあり得るかもしれません。