おもしろかった。
悪い点がおおよそなかったので万人に胸を張っておすすめできる。
短いので深く語ることはできそうにないけれど、それでもがんばって綴ろうか。
良かった点
まず、BGMがいい。このゲームの良さの半分くらいは音楽にあると言っても過言じゃないかも。サントラ欲しい。
次、テキストがいい。短い本作だけれど満足度を高めてくれる要因はテキストにあると思った。ヒロインとの会話が、いい意味で少しくどいと感じるくらい引き伸ばされており、十分にヒロインの魅力をかんじることができる。地の文もスマートで僕は好き。
次、シナリオ。一周目はあっけなくバッドエンドを迎え、二週目へと続く。この構成によってヒロインの可愛さだったり、主人公の言動に十分注目することができたように思える。つまり、物語に没頭できたという訳だ。
一週目も十分に面白いのだが、どこか欠けているような印象を僕は受けた。能力が作中で語られるアニメの話とリンクしているといった点は、出来過ぎているといった所感をプレイヤーに与えるし、主人公の言動もよくわからなかった。
そして、だからこそ二週目のテキストは読んでて楽しい。二回目になるとさっきまで知らなかったことは既知の出来事になってるからだ。我々はそこに霧があると知っているのだ。能力なんてものは既知のものになってて、その世界観を我々は受け入れている。
また、主人公の言動は一週目と全然異なっていて(というかプレイヤーが違う運命目指して選択するのだが)、もやもやが晴れたりする。愛は世界を救うと叫びたくなる。
とすこし抽象的な感想になってしまい申し訳ない。
だけど、こうbgmとテキストの調和のもたらすおもしろさってのはやっぱり実際にプレイしないとわかんないよ。
と言っていたら、一つ書きたかったことを思いだした。
それは、作中で「死」という言葉がでてくること。
能力バトルってその間合いが想像できないときがあるよね。
個人的に間合いって大事なものだと思っていて、剣を持っていたら間合いが近いと緊張感が増すし、武器が拳銃なら間合いが遠くても緊張感ってあったりするよね。その緊張感ってまさに死と隣り合わせになってるから生じるわけで、死との距離って形容してもいいと思ってる。
で、能力バトルとかで目に見える武器が無いと、正しい間合いがよくわかってないから緊張感が薄れる場合がある。つまり、死を感じないから浅く見える。
で、本作では人が死ぬんだよな。
不謹慎だけどそれが本作のいいところ。おもしろさがぐっと増すポイントだと思う。