踊る水疱瘡

エロゲの感想を綴ります。 僕なりに考えたことが少しでもあなたの心に刺さったならうれしい限りです。 ブログ名に深い意味はありません。

宿星のガールフレンド 感想

今年やった中で一番好きかもしれない。

テンポ重視の本作であるがエフェクト、音楽は言わずもがテキストが圧倒的にいい。それこそ一番空高く輝いている作品の一つだと思う。
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あらすじは男の妄想を具現化させたかの如く進む。主人公と夕里はひょんなことから魔法の糸でつながれ、お互い一メートル以上離れることなく生活をともにすることになる。そしてそんな至近距離の生活の中で心の距離も急接近していく。

進めるにつれ夕里のかわいいとこがどんどん見えてきて、というか夕里の方からまるで寄り添ってくれるようでそれだけでなんだか満たされていく思いになった。............と同時に、俺の人生、そういう世界線もあったらよかったのにっていう過去の思いを思い出しながら、今にも泣きだしそうでもあった。夕里は俺の中の理想のヒロインなのかもしれない。

また、高速なテンポの中にも丁寧な構成が光っていたという点は強調しておきたい。
主人公がほかの女と話していたら嫉妬する夕里なんかもちゃんと描かれていて、えっちでは真実の愛を感じた。
えっちのときキスしたがる女かわいい。
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すべての言動が好きすぎる。

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やっぱり夕里ほど魅力的な女を他に知らないかもしれない。
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終盤「もう一回くらい変身シーンみたいな」という思いに答えてくれる構成にもなっていたのでそれもよかった......。愛はやっぱり正義らしい。
あと最後のえっちは将来に思いを馳せていてとてもしあわせを感じたのだけど、そこからのエンディングが最高だった。最後まで魅力的に映っていた夕里はママになり、主人公はパパになっていた。娘にとっても夕里にとっても主人公は最高のパパなんだろうな。

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9-nine- はるいろはるこいはるのかぜ 感想

nineシリーズ三作目としての感想を綴りたい。

今作はかなりクオリティがアップしており、シリーズを買い続けた人にとってとてもうれしい出来になっていると思う。一作目はつかみがよく、二作目で若干失速したものの今作はほとんど完璧といっていい出来だったと思う。本当におもしろかった。
(個人的に点数をつけるなら、一作目 84点 二作目 73点 今作 90点である)

まず、良かった点。それは最初からおもしろかったということ。
今作は春風先輩と主人公が直接やりとりをする”枝”であるわけだが、彼女の属していることになっている敵グループに潜入を試みたりとちゃんと物語が展開された。一作目二作目では、自ら敵に接触する展開はシナリオの都合上どうしても後の方になっており、序盤が少し退屈だった。しかし、今作は三作目ともあってある程度設定を出しているため制限なく物語が展開されたように思う。
あと、opがよかった! 新たな秘密に迫った時、唐突に流れ出した映像の圧倒的クオリティに鳥肌が立ったと同時に、そのCGに神作を予感した。

中盤の展開もよかった。主人公の能力”オーバーロード”が明かされ、敵に何度も挑む様は見ていて興奮した。敵キャラのCGかっこよすぎでしょ。

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イーリスを退けてからは主人公と春風先輩が結ばれる流れであったが、その合間にも好きなシーンがあったので紹介したい。
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本当になんてことないシーンだが、蓮夜がいっしょに昼飯を食べようと誘ってくるシーンだ。蓮夜が言うには与一はどこに姿を消したらしく、なんともいえない感情になった。蓮夜は普段ぼっち飯らしいが、それでも主人公を訪ねてきたのはやっぱり寂しい思いがあったのだなと感ぜられた。与一が根っからの敵キャラだったならこうも感傷的にならなかったと思う。このシーンは高々二、三十行程度のテキストからなるものであったが、ずっと僕の頭の中に残り続けるように思う。

春風先輩の方に話を戻すが、まだおもしろいと思った点があって、それは二重人格を否定しなかったっていう点。春風先輩は最後までふたつのキャラを持ちあわせていた。それでえっちもうまく使い分けたりと”実用上”のメリットもあったわけだが、強調したいのは次の点だ。それは、能力を受け入れたということ。最後に主人公は止むをえず能力を殺しに使おうとし、それを与一に指摘される。しかし、春風は自らと照らし合わせて主人公の正当性を主張するのだ。

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春風は能力で得た新たな人格を否定せず、むしろ能力に怯えてる面を克服し、能力を開化させた。そして、そのときのセリフ「わたしは、お姫様になりたかったけど.....ッ」。これはかなりのエモだと思う。

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そんな能力を受け入れた春風を見て、主人公はなんどでも未来をやり直す能力を持っているけれど、春風と結ばれたこの”枝”はかけがえのないものなんだなとも思った。
つまり、読後感が心地よいただの神ゲー。

最後に
期待以上におもしろくびっくりしてしまった。あとここらへんで気になりだしたタイトルのnineの意味。どうやら僕が九人目のようで次の作品も買うしかないようです。
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9-nine- そらいろそらうたそらのおと 感想

nineシリーズ二作目としての感想を綴りたい。メインヒロインは
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一作目では音楽、テキストがいいなぁと感じたところであったが、本作ではそれらが織り込み済みであるから感想はそれ以外についてだ。

まず、ネガティブなところだが、序盤が結構退屈だった。やってるうちに想定されたシナリオ自体が短いのだろうなということが感じられ、必死に引き延ばしている様子が見て取れた。延々と中身のない会話を聞かせられ、はやく急展開こいと願っていた。

そもそもなんだが、物語を膨らませるのに向いてないキャラ設定のように思う。クラブ活動があるわけでもないので学校ではまず会話が弾まない。会議をするのは家か都の働いているカフェ。関係ないヒロインは設定を後出しするためにあまり接触してこない。ゆえにシナリオの構造は明白で、メインヒロイン(前作は都、今作は天)といちゃいちゃしながら急展開を待つということになる。

そして、事態が動き出してからも見え透いた展開にあきれ果てた。前作との大きな分岐となった、天が深追いして捕らえられるからはじまる一連の展開である。気配を消す能力なのに見つかるなんてださすぎるでしょ。物語を展開するうえで必要かもしれないけど、もっと丁寧にやってほしかったっていう思いがある。妹の独断専行で捕まった、なんてちょっと投げやりに聞えた。
さらにその後、今度は能力に覚醒して副作用で自身となぜか主人公の存在が消えそうになる。このあたりの既視感がすごくて、願いをかなえるもののために争ってました~みたいなオチを後々出されたら血管破裂して死にそう。
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でも、終盤主人公が敵に単体で乗り込んだのは最高におもしろかった前作の感想で言い忘れたけどCGが最高にかっこいい!エフェクトも手が込んでるし、音楽も盛り上げてくれた!
おもしろさの余韻は最後まで抜けることなく、明るいエンドを見れて結果的に満足。

あと今作でも人が死ぬ展開があったわけだけど、次回では一体どうなっちゃうのって思う。そこのダークなとこを主人公の能力の開花と合わせていい感じに落とし込んでくれると期待。
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最後に
一作目、能力と関わらないことで幸せを迎えた都のエンドが今作で引きたったように思う。そこにシリーズとしてのよさがあるのかななんて思ってみたり。(今回、都の出番が少なかったのちょっと残念だったけど。)
はるいろでは春風先輩とどうえっちする展開になるのかどんな熱いバトルが繰り広げられるのか楽しみ。